ドッグフード選びの前に犬種の特徴を知ろう
スイス生まれの大型犬、バーニーズマウンテンドッグは、垂れ耳が愛らしく世界中に愛好家のいる人気の犬種です。性格も穏やかで、飼い主の言うこともよく聴きわける従順な犬なので、家庭でも比較的飼いやすい犬です。とはいえ、大型犬なので飼育にはそれなりの環境と準備が必要です。
伸び伸びと暮らせるスペースや、運動環境を整えてあげることも大変なことですが、大量の餌も飼い主にとってはかなりの金銭的負担となります。チワワなどの小型犬の体重が約2kgなのに対して、大人のバーニーズマウンテンドッグは、40〜50Kgにもなります。
このことだけを考えても、単純に餌の量も20倍くらいは必要なわけです。そんなに餌が必要なら、できるだけローコストですませてしまいたいと思うのも無理のないことです。しかし、大きな身体の維持と活動に必要なエネルギーを、ほぼドッグフードのみで取らねばならない犬にとって、ドッグフードは非常に重要な生命線です。決して価格だけで決めるわけにはいかないのです。
犬には大きさや体型、被毛など、犬種によって様々な違いがあります。それらの特徴を全く考慮せずに価格だけでドッグフードを選んだり、小型犬と同じ餌を多めに与えるだけだと、バーニーズマウンテンドッグのような大型犬は十分な栄養が取れずに病気になったり、寿命を縮めたりすることにもなりかねません。
そこで、バーニーズマウンテンドッグに与えるドッグフードを探す前に、バーニーズマウンテンドッグの特徴や注意すべき病気についてよく知っておきましょう。
バーニーズマウンテンドッグとはどんな犬?
バーニーズマウンテンドッグは、スイス原産の大型犬です。名前にマウンテンがついていることからも想像できるとおり、スイスの山岳地帯で牧畜犬や番犬、荷車引きに活躍していました。寒冷な山岳地方で活動していたため、寒さには強いのですが、逆に暑さは苦手としています。
日本の夏の暑さや湿気はバーニーズマウンテンドッグにはきつい気候です。熱中症を予防するために、エアコンで温度湿度をコントロールし、水分を十分に取れるようにしてあげましょう。
古くから人間のパートナーとして過ごしてきた歴史があるので、飼い主ともしっかりとしたパートナーシップを築くことができます。反面、寂しがりやなところもあるので、毎日かまってやり、スキンシップなどで愛情を伝えてあげることも大切です。
人間の大人に近い体重があるので、本気でじゃれつかれたら危ないこともあります。子犬のうちはやんちゃな面もありますが、成犬になると落ち着いた性格になってくるので、そのようなリスクは少なくなります。子犬のうちにちゃんとしつけをしてやれば、一層安心です。根が従順な性格なので、しつけは初めての方でもやりやすい犬です。
バーニーズマウンテンドッグのような大型犬は、その大きさに圧倒されがちです。でも、触れ合っているうちに、愛嬌のある表情を持つ親しみやすい犬種であることがわかります。どっしりとしたたくましい体格は、小型犬では味わえない魅力もたくさん持っています。優しく温厚なバーニーズマウンテンドッグは、子供のいる家庭でも飼育でき、家族のよいパートナーになることでしょう。
バーニーズマウンテンドッグがかかりやすい病気
病気予防は食事が大切、かかりやすい病気をよく知っておこう
犬は、犬種によってかかりやすい病気があります。体格や遺伝上の特徴もあり、完全に予防することは難しいものもありますが、生活習慣やバランスのよい食事で発症の確率を下げることもできます。そこで、バーニーズマウンテンドッグがかかりやすい病気についての知識を持ち、どのような予防策があるのかを紹介します。ドッグフードを選ぶときには、予防策に叶うものを選ぶようにしましょう。
股関節形成不全
足や股の関節が歪んだり、ずれたりする症状です。発症すると動きづらくみえたり、移動を嫌がったりするようになります。足を痛がる素振りをすることもあります。股関節形成不全は、バーニーズマウンテンドッグだけでなく、大型犬全般に多い病気です。大きな身体に対して、それを支える足の骨が細いため、足への負担が積み重なり発症します。
身体に対して足が細い、というのは遺伝的な弱点でもあり、完全な克服は困難な面もあります。しかし、足の骨や筋肉を丈夫に保つための食事を心がける、激しい運動や飛び降り、落下を控えるなど日常生活に配慮することで、病気の発症を軽減することはできます。合わせて、肥満にならない食事にすることも大切です。体重が増えるとそれにつれて足への負担も増えてしまいます。
骨や関節を丈夫にするには、良質のタンパク質やコンドロイチン、グルコサミンが配合された食事がおすすめです。
胃捻転
胃捻転も大型犬に多い病気です。文字通り、胃がねじれてしまう病気で発症してしまうと開腹手術をすることになります。
発症すると、よだれが増える、お腹が膨れる、呼吸が激しくなるなどの様子の変化が現れます。かなり苦しそうな様子も見せるので、早期に医師にかかりましょう。
病気の原因は様々ですが、餌の消化不良や食後の急な運動が主なものと考えられています。散歩や運動は食事後、1時間程度経ってから行うようにしましょう。合わせて、消化のよいドッグフードを与えることが重要です。ドッグフードの中には、少量で満腹感が得られるように小麦やトウモロコシといった穀物を配合したものがあります。
穀物配合のドッグフードには価格も安いものが多いというメリットもありますが、消化不良も起こしやすいので普段の餌として与えるには不向きです。ドッグフードを選ぶときには、穀物が入っていないものを選びましょう。
熱中症
涼しいスイスの山岳地方生まれのバーニーズマウンテンドッグは、寒さには強いのですが暑さは苦手です。前述したように、日本の高温多湿の気候は時期によってはかなり負担になることもあるので、しっかり対策をとっておきましょう。エアコンの効いた環境で涼ませる、十分な水分が摂れるようにするほかにも、散歩の時間を早朝や夜間などの涼しい時間帯にずらすようにしましょう。
大型犬といっても、身体の位置は人間に比べてかなり地面に近いので、アスファルトの熱や照り返しの影響を強く受けます。散歩中も適宜水分が摂れるようにしてあげましょう。
バーニーズマウンテンドッグに適したドッグフード
股関節形成不全を防ぐには、肥満になりにくく、骨や筋肉によいドッグフードが大切です。つまり、少量で充分なカロリーが摂れる栄養価の高いフードが必要ということです。
合わせて胃捻転を予防するために、消化のよいフードであればいうことはありません。
犬種によっては、犬種向けフードが販売されており、それを利用するのも良い方法です。しかし残念ながらバーニーズマウンテンドッグ専用フードは市販されていないようです。そこで、おすすめなのがモグワンです。
モグワン
モグワンは主原料として、チキン生肉とサーモンを使用しているので、良質のタンパク質が摂取できます。合わせて穀物は配合されておらず、合成着色料や保存料も不使用です。酸化防止剤としてビタミンEが配合されていますが、ビタミンEは動脈硬化や生活習慣病の予防に効果があります。
他にも骨や軟骨の強化に欠かせないグルコサミン、コンドロイチンも含まれているので、バーニーズマウンテンドッグの病気予防に必要な成分をほぼ網羅しています。
唯一欠点があるとすれば、価格がやや高いことです。体重50kgのバーニーズマウンテンドッグだと1ヶ月に必要なドッグフードは約20Kgになります。モグワンは1kgあたり2,200円なので、44,000円の食費がかかります。バーニーズマウンテンの飼育には、他にもペットシーツやおやつなども必要になるので、1ヶ月あたりの出費は5〜6万円になることもあるでしょう。
それでも、愛犬が病気で苦しんだり、亡くなってしまったりすることを考えると必要なお金です。大型犬の飼育には、時間もお金もかかります。飼育前にはこのこともよく検討する必要があります。
買い続けられるドッグフードを選ぼう
ドッグフードは毎日ワンちゃんが食べるので大前提として買い続けられるものでなくてはなりません。
とはいえ、安ければいいというわけではなく、愛犬の健康を考えると良質なドッグフードを選んであげる必要もあります。
大切なのは「質×量×金額」のバランスです。
コストパフォーマンスで比較した記事もドッグフード選びの参考にしてみて下さい。
このコラムが気に入ったら
ぜひ「いいね!」をお願いします♪
みんなに役立つ情報をお届けします。